・ミッドタウン1 |
■グリニッチ・ビレッジ グリニッチ・ビレッジはチェルシーのちょうど南隣に位置する。せっかくだからチェルシーからタクシーに乗って南下することにした。実は、ニューヨークへ来て初タクシーなのだ。タクシーはイエローキャブといって、街中黄色で埋め尽くされている。あまりにタクシーが多いので、乗った気分になっていたが、5日目にして初めてのタクシー乗車である。若干緊張ぎみにタクシーへ乗り込み、目的地を告げる。ドライバーはイスラム系の人で、目的地を聞くと独り言をぶつぶつ言っていた。と思ったが、独り言ではなく、携帯電話で話をしていたのだった。良く見ると耳に小さなマイク付きヘッドフォンを付けて、ひたすら向こうの言葉?で話をしている。そういえば、こっちの人って、こういうスタイルで話をしている人を良く見る。 タクシーを降りるとき、ちょっと失敗してしまった。チップをドライバーに渡し、車のドアを開けた時、後ろからちょうど来た黒人がタクシーのドアにぶつかったのである。と同時にバスがものすごいスピードで通過していった。そうだ、僕は車道側のドアを間違えて開けてたんだ。後ろをちゃんと確認していなかった僕が100%悪い。その黒人からFuck and △※%?\&・・・とすごい勢いでどなられて、僕はあぜんとしてその場を立ち去った。すっかりしょげて信号待ちをしていると優しそうな白人が僕に近寄ってきて、 He was nice to say that to you. と言ってきた。僕はその時はこのフレーズの意味を正しく理解していなかった。その現場を見ていた白人が僕に対して、皮肉を言ったのだと誤解していた。ただ、日本へ帰りよく考えてみると、次のように訳できると気づいた。 「彼はキミに親切に言ってあげたんだよ」 そうだ、あの黒人は僕にバスがビュンビュン行っているのを指さして、「気をつけないとだめじゃないか!」と言っていたようにある。なにもただ単にどなっていたわけじゃないんだ。そして、それを理解できずにあぜんとしていた僕に白人はさっきのせりふを言った。何も、白人は僕に皮肉を言ったのではなく、「黒人の彼はキミに親切心で言ったのだよ」と慰めてくれたのだ。 このことに気づいたのは日本へ帰ってから。あー、ホントに僕は情けない。 そういえば、グリニッチ・ビレッジについて全く触れていなかった。信号を渡って向かった先は、ワシントンスクエア・パーク。ニューヨーク大学が近くにあるせいか、学生を多く見かける。公園の中はパフォーマンスをする学生とそれを見ようとする群集でいっぱいだった。 ワシントンスクエア・パークにて グリニッジ・ビレッジは大学や公園やカフェがあって、観光地ではないがローカルな雰囲気漂う学生気分に戻れるような場所だった。ただ、僕にとってのグリニッチ・ビレッジの思い出と言えば、先ほどのタクシー事件が強烈すぎて、それ以外はあまり記憶に残りそうにない。 明日は日本へ帰るので、最後にブルックリンからマンハッタンを眺めてみようか。地下鉄へ乗って、ブルックリンへ行くことにした。→最後はブルックリンへ |
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